2019年4月最初の週末、奥多摩森林セラピーの活動で、東京・奥多摩の森へ。
JR青梅線の終点・奥多摩駅から歩いてすぐの奥氷川神社の境内では桜(ソメイヨシノ)が満開。その先の森では、ミツバツツジ(下)が咲き始めていました。
まだ緑の少ない早春の森で、紫色の花があちこちで目を引きます。
たくさんの蕾。これから少しづつ見事な花を咲かせて春の森を彩ってくれることでしょう。
この日は、おくたま地域振興財団がHPなどで一般参加者を募集するスタイルの日帰りツアー「医師と歩く奥多摩森林セラピー/早春の登計トレイル」。ガイドウォーク(森林散策)を担当させていただきました。
午前中に氷川渓谷で過ごし、午後はその先にある、森林セラピー専用ロード「香りの道 登計トレイル」へ。
通常のツアーと違うのは、INFOM(International Society of Nature and Forest Medicine/国際自然・森林医学会)が認定する国際森林医学認定医が同行すること。
調べてみると、全国の森林セラピーロードで開催されているようです。INFOMに関しては→http://infom.org/index.html
医療の分野でも国内外で森林浴の健康効果(森林セラピー)が注目されてきているのは、この活動に関わっている者としてとても嬉しいことです。
ここ数年、諸事情で海外に行く機会がなかったのですが、INFOMのHPを見ていたら、これから令和の時代には海外の森にもどんどん出かけて行きたいなという気分になりました!
さて、この日のツアーには産婦人科専門の男性医師が同行。森林散策の途中で、森林の持つ癒し効果をわかりやすくコメントしてくださいました。
ふだん森林セラピーのガイドとして参加者へお伝えしている森林の持つ癒し効果も、医師の口から語っていただくことで、より説得力が増すような感じがします。
ガイドウォークは2つのグループに分かれて実施(1グループは7名まで)。私が担当したグループには午前中同行。午後はもう一つのグループへ。
以下、道中の風景を一部、紹介します。
氷川渓谷では河原で呼吸法を実習。マインドフルネスの実習も。
氷川渓谷では河原で呼吸法を実習。マインドフルネスの実習も。
川の透明度、手を浸した時の冷たさ、流れる音、鳥のさえずり、頬をなでる風、森の匂い、など。視覚、聴覚、嗅覚、触覚といった感覚がどんどん研ぎ澄まされていくのがわかります。
靴底を通して感じる足裏の感覚も研ぎ澄まされていきます。
江戸時代にこの付近に建てられた道標。
数百年前に江戸時代の人々がこの道を歩いていた頃、この森はどんな風景だったのでしょうね。
ミミガタテンナンショウ(サトイモ科)があちこちで目を引きました。
ユニークな姿。魅入ってしまいます。
視線を低くすると、小さな花々が健気に咲いていることにあちこちで気づきます。
これはイカリソウ(メギ科)。名の由来は船の錨に似ていることから。
仰向けになって空を見上げてみる体験も。
森林セラピーを体験するロードとして整備された「登計トレイル」は、距離にして約1.3km。さくさく歩けば20分足らずで歩き終わってしまう距離ですが、この日は2時間かけて歩きました。途中で森のティータイムも取りながら。